中央の図形は (円)を2つ重ねて図案化した双円(ソーエン)で、力と愛などと調和を意味しています。まわりの盾は、真理・正法・正義を護ることを意味し、また、中の4つの点は、東洋の思想にある天・地、陰・陽を表現しています。〇(円)は、卍(マンジ)の究極の形態を表したものです。マンジは吉祥、生命の根源、流動する宇宙を表すもので、本来「表マンジ」「裏マンジ」の一対で用いられ、 「調和」の象徴でもあります。表マンジは慈悲や愛を表し、裏マンジは理性や力を表しています。少林寺拳法では、これらが調和、統一された状態こそが、人間 生活の考えや行動の中心であるべきとされ、これは「力愛不二」の精神にほかなりません。少林寺拳法では、創始からマンジをシンボルとして道衣の胸につけて きました。しかし一部の国ではマンジを使用することができません。ナチス・ドイツの「ハーケンクロイツ」を想起させるからです。
そこで、拳士が日々、心を傾け修行に励む少林寺拳法のあり方や名称を保護するため、2005年4月、世界統一のマーク・ロゴが制定されました。今は世界中の拳士が同じマークを胸に、同じ「技」「教え」「教育システム」により、少林寺拳法を修行しています。