「本当の強さ」を育てる少林寺拳法の修行
いくら困っている人を助けたいと思っても、自分が弱けれ ばその人を助けることはできません。強くなるためには体を鍛えると共に、どんな困難にもひるまずくじけない、不撓不屈の精神を養う必要があります。「本当 の強さ」とは、よりどころとなる自分をつくることです。少林寺拳法は修行によって、この「本当の強さ」を目指します。
拳の技術はあくまでも手段
少 林寺拳法の修行は身心ともに健全でたくましい人間になることを目指します。それを忘れ、ひたすら技のうまさや腕力の強さを競ったり、相手を倒すことだけに 熱中したりすることがあってはなりません。相手を倒すことだけが目的なら、無手の格闘技など必要ありません。武器など道具を使うほうが手っ取り早いので す。少林寺拳法の技術を修得することにより、素手であっても自分の身を護れるという自信を持つことです。
負けたと思わない限り負けではない
た とえ相手の力に一時的に負けたとしても、生きている限り、それは負けたと思わなければ、本当の「負け」ではないのです。生きていく中では失敗することもあ ります。しかし、人の価値は失敗したかどうかではなく、その失敗から起きあがれるかどうかによって決まります。自分はダメな人間だと思った時、本当に負け てしまうのです。自分の人生を力強く生き抜きために、うぬぼれではない「自信」をつけることが大切なのです。
いつでも自分をよりどころにできる・・・「己れこそ己れのよるべ」
誰 もが、自分のかけがえのない人生を大切にしたいと考えています。自分を大切にするということは、自分の責任で、いやなことはいや、悪いことは悪い、とはっ きり言える勇気とそれを正す力を持つことであり、主体性を持ち、自分の可能性を信じることなのです。そのためにはうぬぼれでない自信を持つことです。お金 では買えない、いかなる権力をもってしても奪うことができない自信と勇気を持ち、よりどころとできる自己を確立することこそ本当の強さなのです。そして、 自分だけではなく、周りの人々の幸せを考えて行動するのです。